世界一の木造展望塔

オーストリア南部のケルンテン州にある「ピラミーデンタワー」は世界で一番高い木造展望塔です。高さそのものは100ｍですが標高約850ｍの丘の上に建設され世界一の高さを誇っています。
このタワーは地域の木材を使用し、持続可能な社会・環境に貢献しています。主要構造をつくるために、16本のラミネート木材の柱を、10の楕円形のリングと80の斜め支柱で補強しています。もちろん鋼鉄を使っていないわけではありませんが、わずか300tしか使用されておらず、環境持続可能性の原則に従って建設されています。

オーストリアは持続可能な社会への取り組みを進めています。日本も国土の７割が森林であり、豊富な木材がありますが木材輸入の自由化で安い外国の木材が手に入るなどの影響を受け国産材の自給率は3割程度です。戸建て住宅に使用されても30年ほどで建替えになるといった悪循環を変えていかなければなりません。