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発電エネルギー

地熱発電

地球の中心は「核」と呼ばれるとても熱い鉄でできており、この地球の中から地表に伝わる膨大な熱エネルギーを地熱といいます。その地熱を利用した発電方法が地熱発電です。
現在日本では、東京都の八丈島地熱発電所や大分県の八丁原発電所、岩手県の松川地熱発電所など全国24か所で地熱発電が行われています。

■自然公園の制限
日本では自然公園法により、国立公園や国定公園など国が指定する自然公園の中では発電所の建設が認められていません。ほとんどの火山地域が自然公園に含まれているために、地熱発電に適した場所の多くが対象から外れてしまします。最近になって少しずつ規制が緩和されており、条件付きで認められるようになりました。しかし、景観が損なわれる恐れもあり、依然として課題が残ります。

■温泉地への影響
地熱が豊富にある場所の周辺には温泉が多く湧き出ています。地熱発電所の建設により、湧出するお湯が減少・枯渇する恐れや、地盤の変化による地震やがけ崩れの誘発等が考えられます。あくまで可能性の話ではありますが、既に国内外の一部で影響が出たという実例が発表されている点も地熱発電への理解が得られない課題として残ります。

■建設コスト
太陽光発電や風力発電は建設地を決定し、建設が完了すれば発電が開始されますが、地熱発電は地下を掘って調査が必要であり、建設にも長期を有します。調査から発電まで10年はかかるといわれているため、想定よりも少ない発電量の場合、採算割れを起こします。

2015年では日本を含む26の国で地熱発電が行われています。
日本の地熱資源量は世界第3位です。(資源エネルギー庁「地熱資源開発最近の動向 2012」より)
しかし発電設備容量では世界第9位と出遅れています。

日本は地熱資源量に比較して地熱発電設備容量が少ないとはいえ、高い技術力があります。
日本で地熱発電を普及させるためには、自然環境保全の規制緩和や温泉地との共存の仕組みづくりといった取り組みが必要です。

制度や政策的な課題の克服により、地熱発電を有効的に活用することができます。
2019年に運転開始を目指している秋田県の山葵沢地熱発電所の建設も着々と進められています。持続する社会へ向けて情報を確認することが大切です。

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